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相続した空き家を売却する際に利用できる控除とは?特例の効果や注意点を解説

相続した空き家を売却する際に利用できる節税制度があります。

本記事では、被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の特例の効果や注意点などについて解説します。

被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の特例とは

相続によって取得した古い実家などを売却する際、売却益から一定額を差し引くことができる制度が、被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の特例です。

本制度は、空き家の増加が社会問題となる中で、古い建物の解体や売却を促す目的で創設されました。

被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の特例の効果

被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除を利用することで、譲渡時に発生する税負担を抑えることができます。

具体的には、相続した物件の売却益から最大3000万円を差し引くことができます。

ただし、2024年1月1日以降の譲渡において、相続人の数が3人以上である場合、特別控除額が1人につき2000万円までに制限される点には、注意が必要です。

被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の特例の適用要件

被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の特例を利用するためには、以下の要件をすべて満たす必要があります。

 

◼️建物の要件

1981年5月31日以前に建築された旧耐震基準の戸建て住宅であること。

 

◼️居住の要件

相続開始の直前において、被相続人が1人で暮らしていたこと。

老人ホーム等に入所していた場合の特例規定もあります。

 

◼️売却の要件

相続日から起算して3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却すること。

 

◼️金額の要件

売却代金が1億円以下であること。

 

◼️状態の要件

売却時までに耐震リフォームを施すか、建物を解体して更地として引き渡すこと。

被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の特例と小規模宅地等の特例

被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の特例と同様、相続した土地に対して効果を発揮する特例に、小規模宅地等の特例があります。

小規模宅地等の特例を適用することで、相続税の計算時に土地の評価額を最大80%減額することができます。

理論上、相続時に小規模宅地等の特例を適用して相続税を安く抑えても、その後に本制度を併用して譲渡時の税負担を抑えることは可能です。

ただし、相続人の特性や売却時期によっては、併用が困難となる場合があるため、事前に確認しておきましょう。

被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の特例の注意点

被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の特例を利用する際の注意点は、以下の通りです。

注意点①納税額が0円でも確定申告が必要

被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の特例は、自動的に適用されるものではありません。

たとえ特別控除を適用した結果、納税額が0円になったとしても、期限内に確定申告書を税務署へ提出することが求められます。

申告を忘れてしまうと、特例の適用が認められず、後から税金を請求されるリスクがあるため注意しましょう。

注意点②自治体での確認書の発行が必要

確定申告の際、市区町村長が発行する被相続人居住用財産等確認書という書類を添付する必要があります。

この確認書を取得するためには、電気・ガスの使用履歴や媒介契約書の写しなど、多くの資料を揃えて自治体に申請しなければなりません。

発行までに時間がかかることもあるため、売却後、速やかに準備を進めるようにしましょう。

注意点③取得費加算の特例を利用した方が良い場合もある

売却する空き家の特性によっては、取得費加算の特例と比較検討が必要なケースもあります。

取得費加算の特例とは、支払った相続税の一部を売却資産の取得費に含めることができる制度です。

被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の特例と取得費加算の特例は、原則として併用ができません。

相続税が高額であったり、売却益が3000万円を大幅に超えていたりする場合、取得費加算の特例を選択した方が有利になることもあります。

自身の状況にあった制度を選ぶことが重要です。

空き家相続は税理士におまかせ

空き家の売却に伴う税務判断は、非常に複雑です。

小規模宅地等の特例との兼ね合いや、取得費加算の特例との比較、さらには複数の相続人がいる場合の按分計算など、専門的なシミュレーションが必要となることもあります。

相続財産の空き家の売却を検討している場合は、専門の税理士に相談することをおすすめします。

まとめ

相続した空き家の売却には、被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の特例という節税手段が用意されています。

しかし、多くの要件をクリアする必要がある他、実務上の手続きを漏れなく進めることが求められます。

空き家の処分にお困りの際は、ぜひ1度、相続税務の実績が豊富な税理士へご相談ください。

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平善昭税理士
  • 所属団体
    東京税理士会神田支部
  • 経歴

    1983年 早川善雄税理士事務所を四谷で開業

    1995年 平公認会計士事務所を東神田で開業

    2002年 税理士法人早川・平会計設立

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